疫学研究についてⅢ(相対危険と寄与危険)

今回はコホート研究で算出する「寄与危険相対危険」を紹介します。


これはコホート研究がどのような研究かが分かっていないと説明できないので、そこがわからない方は「疫学研究についてⅡ」へ戻ってもう一度読み返してください。
ここからは、前回の続きだというのを前提に読んでください。寄与危険・相対危険いずれも罹患率、つまり「肺がんになってしまった率」を群別に把握しその差(寄与危険)と比(相対危険)を計算したものです。



寄与危険(罹患率の差)は、その差が「たばこのせいで肺がんになった分」であって、逆に言うとその差が「たばこを吸わなければ肺がんにならなかった分」となります。数字を入れて例えるなら、喫煙群の肺がん発生率が50%、非喫煙群の肺がん発生率が10%だとすると、「50-10=40%」つまり、寄与危険度は40%となります。



相対危険(罹患率の比)は、その比といいましたが、たばこを吸うことによって何倍肺がんになったかを数字で表したものです。計算式はありますが、あえて覚えなくても言葉の意味を理解していれば、おのずと分かると思います。一応、寄与危険度と同じように計算すると「50÷10=5倍」つまり、相対危険度は5倍となります。喫煙すると、そうでない人に比べ5倍肺がんにかかりやすいということですね。


以上から、寄与危険度は40パーセント、相対危険度は5倍となります。読んで字のごとくこの2つの単位は違いますので求めている意味もおのずと違うものだというのは分かると思います。


ここの覚え方も、前に紹介したコロさんのブログ「ゴロで管理栄養士」にすごく簡単にして載っています。http://dietitian.blog68.fc2.com/blog-entry-53.html左記を参考にしてください。是非おすすめです。



つぎに、症例対照研究で算出する「オッズ比」を紹介したいのですが、私も完ぺきにマスターしたわけでないのでポイントだけ紹介します。

ズバリ、オッズ比は症例対照研究で使われる。これだけは覚えて下さい。これはしょっちゅう問題に出ます。噛み砕くと、コホート研究で言う「相対危険」のようなものです。以前、管理栄養士の国家試験に「オッズ比」の計算式が出たことはありますが、難易度的にはかなり高い問題でした。なので、ここに勉強の時間をついやすのではなく、別のところに使った方が良いと思ったので、あえてこの辺で終わります。
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by inufukuken | 2011-08-22 16:13 | 社会と健康(21) | Comments(0)