クワシオルコルとマラスムスの覚え方
クワシオルコルは、主に蛋白質の欠乏によって、マラスムスは、主にエネルギー摂取不足で起こります。
国家試験では、ここを問題に出すことが多いようです。
例えばこんな問題、
第17回-
問28栄養欠乏症に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a マラスムス型の栄養失調は、エネルギー欠乏が主体になって起こる。
b 脚気は、ビタミンB2不足によって生じる。
c 高齢者では、銅欠乏による味覚障害が生じる。
d ビタミンK欠乏は、血液凝固異常により出血傾向を示す。
(1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd
aはマラスムス型低栄養の典型です。
bはビタミンB1ですね。
cは先日やった亜鉛が正解
dは血液凝固の機序を以前やりました。これは正解。
これは、マラスムス型しか出てませんが、25回の追試-問36では「クワシオルコル型の低栄養には脂肪肝が見られる」という少し高度な問題も出ています。
いずれにしても、まずはマラスムスがエネルギー摂取不足、クワシオルコルがたんぱく質摂取不足の低栄養状態というのを覚えなくてはいけません。
クワシオルコルで脂肪肝になるのは、たんぱく質不足で、肝臓で作られるはずのリポたんぱく質が作られず肝臓に脂肪が溜まってしまうからです。リポたんぱく質は中性脂肪やコレステロールの運搬船ですからね。教科書で復習してみましょう。
それでは本題。どうやって
マラスムス--エネルギー不足
クワシオルコル--たんぱく不足
を覚えるかでしたね。
私は、こうやって覚えました。
マラスムス⇒わらスムス⇒「わら」は稲わらを連想する。そうすると米はエネルギー
クワシオルコル⇒イワシオルコル⇒「いわし」は魚。たんぱく質。
どっちか1つ覚えるだけでも効果的です。是非マスターしてください。