第29回予想問題①(人体の構造と機能)問21~35
予想29-21 ヒトの細胞に関する記述である。
(1)リソソームでは、細胞質内の異物を分解処理する。
(2)中心体では、細胞分裂の際に染色体を移動させる。
(3)ゴルジ体では、小胞体で合成されたたんぱく質の貯蔵や装飾が行われる。
(4)滑面小胞体では、脂質の代謝が行われる。
(5)iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、人間の皮膚細胞と4種類の遺伝子を使用する。
予想29-22 核酸に関する記述である。
(1)転写はRNAポリメラーゼによって触媒される。
(2)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法は、DNAを鋳型にDNAを増幅する方法である。
(3)終止コドンは、アミノ酸を指定しない。
(4) DNAは相補的塩基対間に水素結合をもつ。
(5)成熟したmRNAはスプライシングによってイントロン部分が除去される。
予想29-23 生体エネルギーに関する記述である。
(1)脱共役たんぱく質(UCP)は、ATP合成を抑制する。
(2)脱共役たんぱく質(UCP)は、酸化的リン酸化を脱共役する。
(3)グルタチオンは活性酸素の分解に関与する。
(4)電子伝達系の電子受容体は酸素分子である。
(5)50kgの水を1℃上昇させるためには50kcal必要である。
予想29-24 酵素に関する記述である。
(1)アイソザイムは、同じ基質特異性をもつが、たんぱく質構造が異なるものをいう。
(2)酵素の基質結合部位を「活性中心」基質結合部位以外を「アロステリック部位」という。
(3)アポ酵素に補欠分子族が結合した物が、ホロ酵素である。
(4)律速酵素は、代謝経路で最も遅い反応を触媒する。
(5)プロテインキナーゼは、たんぱく質リン酸化酵素である。
予想29-25 糖質の代謝に関する記述である。
(1)ペントースリン酸回路ではNADPH、リボース5-リン酸などを産生する。
(2)ヘキソキナーゼは解糖系の律速酵素である。
(3)筋肉にはグルコース6-ホスファターゼが存在しない。
(4)グリコーゲンが加リン酸分解されると、グルコース1-リン酸が生成する。
(5)インスリンはグリコーゲン合成を促進する。
予想29-26 アミノ酸・たんぱく質の代謝に関する記述である。
(1)ユビキチンは、たんぱく質分解に関与する。
(2)オートファージ(autophagy)は、たんぱく質を分解する作用である。
(3)ドーパミンは、チロシンから作られる。
(4)γ-アミノ酪酸は、グルタミン酸から生成される。
(5)アスパラギン酸は、アミノ基転移反応によりオキサロ酢酸になる。
予想29-27 脂質とその代謝に関する記述である。
(1)脂肪酸のβ酸化は脂肪酸をアセチルCoAに分解する過程である。
(2)肝細胞内で生成したクエン酸は、脂肪酸の合成材料となる。
(3)トランス脂肪酸は、血清LDL-コレステロール値を増加させる。
(4)エイコサノイドは、炭素数20の多価不飽和脂肪酸が前駆体となる。
(5)インスリンは、リポたんぱく質リパーゼ活性を上昇させる。
予想29-28 代謝とその調節に関する記述である。
(1)cAMPは、細胞膜に存在するアデニル酸シクラーゼが細胞内のATPに作用して生じる。
(2)インスリンは、脂肪細胞のグルコース輸送体(GLUT4)に作用する。
(3)アクアポリンは、細胞膜における水の通過に関与する。
(4)レニンは、アンギオテンシノーゲンをアンギオテンシンⅠに変換する。
(5)グリコーゲン合成酵素は、インスリンによって活性化される。
予想29-29 加齢に伴う変化に関する記述である。
(1)変形性膝関節症はロコモティブシンドロームのリスク因子である。
(2)サルコペニアとは、加齢による筋力の低下や筋肉量の減少をいう。
(3)廃用症候群は、長期にわたる安静により生じる心身の機能低下で生じる
(4)悪液質(カヘキシー)とは、疾患による骨格筋の委縮を特徴とする栄養障害である。
(5)パーキンソン病は、認知症の原因となる。
予想29-30 脳死を判定する必須項目である。
(1)深昏睡
(2)瞳孔散大
(3)脳幹反射の消失
(4)平坦脳波
(5)自発呼吸の停止
予想29-31 症候に関する記述である。
(1)チアノーゼは、還元ヘモグロビン値の上昇により生じる。
(2)喀血は、呼吸器からの出血である。
(3)溶血性貧血では、黄疸がみられる。
(4)JCS(Japan Coma Scale)は、意識レベルの指標である。
(5)タール便は、上部消化管における出血で見られる。
予想29-32 血液検査に関する記述である。
(1)CRP(C反応性たんぱく質)は、炎症の指標として利用される。
(2)AFP(α-フェトプロテイン)は、肝細胞がんの腫瘍マーカーである。
(3)p53遺伝子はがん抑制遺伝子である。
(4)子宮頸がん予防のためにヒトパピローマウィルス(HPV)ワクチン接種が行われている。
(5)トランスフェリン・プレアルブミン・レチノール結合たんぱく質は、ラピッドターンオーバープロテイン(RTP)ある。
予想29-33 先天性代謝異常症に関する記述である。
(1)ホモシスチン尿症では、血中のホモシスチンとメチオニンが高値となる。
(2)メイプルシロップ尿症は、分岐鎖アミノ酸の代謝異常症である。
(3)フェニルケトン尿症では、血中のフェニルアラニンが増加する。
(4)ガラクトース血症の治療には乳糖除去ミルクを用いる。
(5)ウィルソン病では、血中のセルロプラスミンが減少し、肝臓や脳に銅が以上沈着する。
予想29-34 嚥下に関する記述である。
(1)不顕性誤嚥では、誤嚥するとむせるなどの防御反応が低下している。
(2)誤嚥性肺炎の防止には、口腔ケアが有用である。
(3)嚥下運動は、先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期の5相に分類される。
(4)脳血管障害のある高齢者は、不顕性誤嚥による誤嚥性肺炎を起こしやすい。
(5)嚥下障害の診断・評価には、嚥下造影検査(VF)や水飲みテストが用いられる。
予想29-35 消化器疾患に関する記述である。
(1)肝硬変非代償期では、プロトロンビン時間(PT)が延長する。
(2)クローン病の活動期では、絶飲食として成分栄養剤による経腸栄養を選択す。
(3)たんぱく漏出性胃腸症では、アルブミン/グロブリン比(A/G比)は低下する。
(4)肝硬変非代償期では、フィッシャー比は低下する。
(5)潰瘍性大腸炎では、連続性・びまん性病変やハウストラの消失がみられる。