2012年 01月 21日 ( 2 )

骨と骨疾患(第25回追試-47)

骨と骨疾患に関する記述である。正しいのはどれか。
 (1)骨芽細胞は、骨吸収をつかさどる。
 (2)骨の有機質成分の約90%は、オステオカルシンである。
 (3)カルシトニンは、骨吸収を促進する。
 (4)骨軟化症では、骨組織へのカルシウム沈着障害がみられる。
 (5)閉経後骨粗鬆症は、活性型ビタミンDの過剰が原因である。


骨疾患の勉強をし始めると、最初につまずくのが「骨吸収」という言葉。名前だけで想像すると、骨を吸収するんだから骨を形成するんじゃない?と思いがちです。ところがどっこい骨吸収とは、骨形成と正反対の役割(つまり骨を溶かす)があるんです。これがわかれば、あとはホルモンを一緒に覚えるだけです。

覚えるこつは「1つで覚えるのではなく、ペアで覚える」と忘れにくいです。
ここでは、次のように覚えるといいでしょう。


カルシトニン----------パラトルモン

骨形成----------------骨吸収

骨芽細胞-------------破骨細胞


つまり、カルシトニンは骨形成を促進。パラトルモンは骨吸収を促進。カルシトニンとパラトルモンは逆の働きをするもの。骨形成と骨吸収は意味が逆である。破骨細胞が骨を溶かし、骨芽細胞が骨を作る。いずれにせよここでのポイントは「骨吸収の意味」ですね。

では、(1)から、骨芽細胞は骨吸収ではなく、骨形成をつかさどる。
(2)を飛ばして、(3)カルシトニンは骨形成を促進する。ここまでは、良いでしょうか?

すると(2)と(4)と(5)が残ります。

さて、残りの(5)からいくと、閉経後に起きる骨粗鬆症の原因は「エストロゲンの分泌低下」があげられます。エストロゲンは、骨吸収を抑制する働きがあり、閉経するとそのエストロゲンが減るため、骨吸収を抑制できなくなりカルシウムがどんどん抜けていき、骨粗鬆症となる。ビタミンDは過剰はいけませんが、本来はカルシウムの吸収を助ける働きを持ちます。いずれにしても、少し的外れな文章です。

残り(2)と(4)ですが、私はここで迷いました。

でも、(2)の有機成分の90%はコラーゲンだというのはなんとなく想像が付く気がします。オステオカルシンという言葉自体、あんまり聞きなれないので「90%はないな」と考えました。

(4)は正文ですので、このまま覚えましょう!


正解4
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by inufukuken | 2012-01-21 20:44 | 人体の構造と機能(35) | Comments(0)

貧血(第25回追試-46)

貧血に関する記述である。正しいのはどれか。
 (1)鉄欠乏性貧血では、不飽和鉄結合能が低下している。
 (2)ビタミンB12欠乏による貧血は、胃全摘術後2~4か月で出現する。
 (3)葉酸欠乏による貧血は、小球性低色素性貧血である。
 (4)再生不良性貧血では、網赤血球(網状赤血球)数が低値を示す。
 (5)葉酸の吸収には、内因子(キャッスル内因子)が必要である。



最初、網赤血球なんて、聞いたことがありませんでした。

網赤血球とは、骨髄で作られたばかりの、成熟する前の赤血球のことです。再生不良性貧血は血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少する疾患です。つまり成熟する前の網赤血球も少ないから低値を示すんでしょうね。


貧血の問題で「不飽和鉄結合能」はよく出ます。おそらくそれは「貧血時は不飽和鉄結合能が低下していそうなイメージだから」でしょうね。ここで大事なのは不飽和鉄結合能の能です。つまり能力があるのかないのか?

女子栄養大学出版部管理栄養士国家試験受験必修キーワード集によると、不飽和鉄結合能とは「鉄を結合していないトランスフェリンを鉄の結合能力に換算したもの。」とあります。

血清中の鉄は、すべてトランスフェリンと結合しているそうで、不飽和鉄結合能とは、鉄と結合していないトランスフェリンの部分をいい、鉄欠乏状態では、トランスフェリンと結合する鉄の量が減るため、不飽和鉄結合能は上昇します。つまり、鉄欠乏性貧血では、鉄が少ないので、トランスフェリンと鉄が結合しようとする力(能力)が強まるんですね。

出題者は、勉強していない人が間違えやすいように問題を組み立てます。そこを逆手にとって、ひっかかりやすい所に重点をおいて覚えるのもいいかもしれませんね。

(2)は、5年後以降
(3)は、大球性正色素性
(5)は、葉酸ではなくビタミンB12
これらは知らないと解けないですが、いずれも頻出問題です。

(1)はさっきの鉄結合能について理解できればさほど難しくないはず。

残った(4)が正解となります。
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by inufukuken | 2012-01-21 14:23 | 人体の構造と機能(35) | Comments(0)