新生児代謝異常(新生児マススクリーニング)の覚え方

みなさんこんにちは。管理栄養士の試験があと一ヶ月を切りましたね 今の時期は、風邪を引かないことと夜型の人は、朝型体質に戻すことをお薦めします。試験は午前午後と4時間以上の長丁場ですので体調管理が一番です。

それでは頑張っていきましょう。 今回は新生児代謝異常にスポットを当ててみます。新生児マススクリーニングというのは、どこかで聞いたことがあると思います。管理栄養士国家試験のガイドラインでも「社会と健康」の母子保健の分野に入っています。実際この問題がどうやってでているか調べたところ、先天性代謝異常の疾患として「人体の構造と機能」や「応用栄養学」「臨床栄養学」と、その回によってまちまちです。 特に多いのは、フェニルアラニン尿症、ホモシスチン尿症、メープルシロップ尿症、ガラクトース尿症です。下記サイトはこれらの疾患について詳しく説明されていますので参考にするといいと思います。↓↓ http://www.pref.toyama.jp/branches/1279/bu_gan1.htm 


 簡単にまとめると、 新生児マススクリーニング検査は、先天的な病気を早期発見するために、新生児(生まれてから1~4週間の赤ちゃん)全員に対して、公費で行なわれる検査です。ふつう、生後4~7日に赤ちゃんの足のかかとから採血し検査が行なわれます。 検査の対象となるのは以下の6つ 

  ①ガラクトース血症 ガラクトース1-リン酸をUDPガラクトースに代謝する酵素の欠損により、血中にガラクトース1-リン酸が蓄積する。 治療にはガラクトース除去ミルクを用いる。    

②フェニルケトン尿症 フェニルアラニンからチロシンに代謝する酵素の以上で、血中にフェニルアラニンが蓄積し脳に障害を起こす。 治療には、フェニルアラニン除去ミルクを用いる。 

  ③メープルシロップ尿症(楓糖尿症) 分岐鎖アミノ酸を代謝する、分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素の機能が遺伝的に障害される先天性代謝異常で,血中及び尿中に分岐鎖アミノ酸が蓄積する。治療には分岐鎖アミノ酸除去ミルクを用いる。

  ④ホモシスチン尿症 ホモシステインからシスタチオニンに合成する酵素が生まれつきないため、血中ホモシステイン濃度が上昇し尿中に排泄される。メチオニンは、ホモシステインの代謝産物なので、治療はメチオニン除去ミルクを用いる。 

  ⑤先天性甲状腺機能低下症(クレチン症) 先天的に甲状腺ホルモンが出ない。そのため、甲状腺刺激ホルモンの濃度が上昇する。 治療は、甲状腺ホルモン剤を服用する。 

  ⑥先天性副腎皮質過形成 副腎で作られるホルモンが適切に作られないため、副腎不全をはじめとする症状を示す。 治療は、不足している糖質コルチコイドや硬質コルチコイドを服用する。 


 新生児マススクリーニングは血液検査で生後4~7日に採血し、診断されます。お子様をお持ちの方なら病院で検査を受けた記憶があるでしょう。試験問題には、血液検査を「尿検査である」と引っ掛けますので注意してください。生後4~7日もポイントです。 


①ガラクトース血症は、ガラクトース除去ミルクですので、覚えるのは難しくないでしょう。 


②フェニルケトン尿症は、呼んで字のごとく尿にフェニルケトンが出る病気です。尿中に出るということは血液中の濃度が高い証拠です。早期に対策をとらないと脳に重い障害が残ります。問題では、フェニルアラニン除去ミルクを用いるというのがセオリーです。ただ、フェニルアラニンは必須アミ酸ですので、成長に必要な分は摂取することは覚えておきましょう。ちなみに、問題で血中フェニルアラニン濃度を20mg/dlに維持するというのは間違いで、2~4mg/dlが正解だそうです。まず、ここまで覚えなくてもいいと思いますが念のため。あと、この病気は、フェニルアラニンをチロシンに変換する酵素の欠陥で起こることも合わせて覚えましょう。 


③メープルシロップ尿症はこちらのサイトのゴロが覚えやすいです。
とにかく、メープルシロップ尿症ときたら、分岐鎖アミノ酸です。こちらも必須アミノ酸ですから、完全除去ではありません。

 ④ホモシスチン尿症はホモシスチンを除去するのではなく、その前駆物質のメチオニンを除去するというのが、わかりにくいので問題に出しやすいです。

そこで、こんな語呂を考えました。 
  めっちゃホモ食うピスタチオ
メチオニン→→→ホモシステイン→×→シスタチオニン 

めっちゃホモの人がピスタチオを食べている絵を想像してみて下さい 


⑤クレチン病(症)は先天性甲状腺機能低下症とも呼ばれていて、治療には甲状腺ホルモンを投与します。反対に、甲状腺機能亢進症をバセドウ病と言いますので、バセドウ病の反対はクレチン症と覚えましょう。バセドウ病は歌手の絢香さんがなったことで有名ですよね。 
(クレチン症紹介サイトはこちら↓


 以下に、最近の問題を抜粋してみました。これまで紹介したもの以外もありますが、まずは多く出ているものだけ覚えるというのがいいと思います。それができたら、ウィルソン病や糖原病などを覚えましょう。 太字の数字は国家試験が第何回かとその出題番号です。 

  27回-96新生児期・乳児期の栄養ケアに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  (5) フェニルケトン尿症では、低フェニルアラニンミルクを用いる。

  26回-148 ホモシスチン尿症の栄養管理で、摂取制限が必要なアミノ酸である。正しいのはどれか。1つ選べ。
 ×(1) フェニルアラニン 
(2) メチオニン 
×(3) トレオニン 
×(4) ロイシン
 ×(5) トリプトファン

  24回-148 小児期疾患の治療に関する記述である。正しいのはどれか。 
(3) ホモシスチン尿症では、低メチオニンミルクを与える。

  23回-89 遺伝子と栄養に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
  c フェニルアラニン水酸化酵素が欠損している新生児には、精神発達の正常化を促すために、フェニルアラニン除去ミルクを用いる。 

  23回-132 先天性代謝異常に関する記述である。正しいのはどれか。
 ×(1) クレチン病では、抗甲状腺薬を用いる。 
×(2) フェニルケトン尿症では、乳幼児期の血中フェルアラニン濃度を20 mg/dLに維持する。 
(3) ウィルソン病では、銅のキレート薬を用いる。
 ×(4) メープルシロップ尿症では、分枝(分岐鎖)アミノ酸を補充する。 
×(5) 糖原病Ⅰ型(フォンギールケ病)では、低糖質食とする。 

 この問題は↓↓を参考にするとわかりやすいです。 http://diet2005.exblog.jp/d2013-10-15/ 

21回-149 先天性代謝異常症とその治療乳に関する組合せである。正しいのはどれか。
 ×(1)フェニールケトン尿症 ------------ 中鎖脂肪酸(MCT)ミルク 
×(2)メープルシロップ尿症 ------------ メチオニン除去ミルク 
×(3)糖原病Ⅰ型(フォン ギエルケ病) --- 低糖質高脂肪ミルク 
×(4)ホモシスチン尿症 -------------- 低分枝アミノ酸ミルク 
(5)ガラクトース血症 ------------- 乳糖除去ミルク 

 この問題は↓↓を参考にするとわかりやすいです。


  17回-10 先天性代謝異常症の栄養指導に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。 
×a 先天性代謝異常症の早期発見のため、尿を用いた新生児マス・スクリーニングが行われている。
  b フェニルケトン尿症の場合、フェニルアラニンは制限するが、発育に必要な最低量は確保する。 
c メープルシロップ尿症では、分枝アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、バリン)の摂取量を制限する。 
×d ガラクトース血症では、離乳期以降は乳糖も含む食品を与えてもよい。 


 問題解説については、ブログで「管理栄養士国家試験徹底解説」を作っていらっしゃる山口県立大学の長坂先生のサイトを参考にさせていただきました。というかリンクしただけですみません。 先天性代謝異常ときたら、

まず間違いなくフェニルケトン尿症やメープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症などが出題されますので除去ミルクについては必ずおさえるようにしたいですね。

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by inufukuken | 2014-03-02 06:28 | 基礎栄養学(17) | Comments(2)