カテゴリ:基礎栄養学(23)( 23 )

グリコーゲンの代謝について(第29回-問82)



先日、こんな質問を頂きましたので国家試験の問題とからめてお答えしたいと思います。


~あんさんからの質問~
「グリコーゲンの分解は筋グリコーゲンは解糖系に進み、肝グリコーゲンは血中に流れる…であっていますか?」


私は、専門家ではないので、教科書や参考書で私が勉強した範囲でわかることを書きたいと思います。
グリコーゲンには肝臓に貯蔵される肝臓グリコーゲンと、筋肉に貯蔵される筋肉グリコーゲンがあります。
筋肉グリコーゲンはグルコースに変換できないため解糖系に進み筋肉を動かすエネルギーとしてしか利用できません。
しかし、肝臓グリコーゲンはグリコーゲンをグルコースに変換することができるため、血糖維持ができます。
なぜグルコースに変換できるかというと、肝臓には「グルコース-6-ホスファターゼ」という「グルコース-6-リン酸」を「グルコース」に変換す る酵素があるからです。逆にいうと、筋肉にはこの酵素がないからグルコースに変換できないのです。正確には「肝臓グリコーゲンが血中に流れる」のではなく、「肝臓グリコーゲンから作られたグルコースが血中に流れる」のです。
さて、解説ばかりでもつまらないでしょうから実際に今年の問題文を見てみましょう。



第29回-問82 血糖の調節に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)筋肉グリコーゲンは、分解されて血中グルコースになる。
(2)脂肪酸は、グルコースの合成材料になる。
(3)乳酸は、グルコースの合成材料になる。
(4)グルカゴンは、血糖値を低下させる。
(5)インスリンは、血中グルコースの脂肪組織への取り込みを抑制する。



(1) が、そのものずばりだということがわかると思います。これで誤りが1ヶ所わかりましたね。(1)を正文にするには「筋肉グリコーゲン」を「肝臓グリコーゲン」に直せば良いのです。ちなみに、(4)(5)で出てくるグルカゴンやインスリンは血糖維持に重要な役割をするホルモンです。インスリンは聞いたことがあると思います。体内で唯一血糖を下げてくれるホルモンですよね。グルカゴンは逆に血糖を上げるホルモンです。血糖上昇ホルモンは他にもいくつかあります。グルカゴンは肝臓グリコーゲンを分解してグルコーズを生成させるホルモンです。この際ですので覚えておきましょう。よって(4)は×。(5)も×となります。なぜでしょう?脂肪組織へ血中のグルコースを取り込むとどうなるでしょう。血糖値は下がりますね。つまり「インスリンは血中グルコースの脂肪組織への取り込みを促進する」が正しいんです。ゴールが見えてきました。残り(2)か(3)です。(2)は知らなければわからない問題です。脂肪酸というのは、脂肪を分解すると出来るもので、グルコースの合成材料にはなりません。これは覚えるしかないです。ちなみに脂肪を分解すると、3つの脂肪酸とグリセロールに分解できます。このグリセロールはグルコースの合成材料になります。 これで残るのが(3)となるので、正解は(3)です。乳酸がグルコースに変換される経路(糖新生)をコリ回路といいます。ちょっと調べてみて下さい。なかなか重要な部分ですよ。



どうですか?1問解くのにこれ だけのものが必要となります。 「5つから1つを選べばいいや」ではなかなか正解にはたどり着けません。ブログでもお話 していますが、5択を解くには 1つでも間違いを見つけて消していく「消去法」が私の中では一番の正攻法です。


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by inufukuken | 2015-11-13 19:03 | 基礎栄養学(22) | Comments(0)

攻めない鳥(トリプトファンからの生成物)

読者のnamiaさんから、トリプトファンが生成する生理活性物質のゴロを紹介して頂きました。


攻めない鳥
(ロトニン、ラトニン、ナイアシン、トリプトファン)


無駄のないシュッとしたゴロでGoodすね!


以前にhttp://inufukuken.exblog.jp/21704560/で似たようなのを載せてたのでよかったら復習してみてください。

ちなみに「食品中のナイアシン当量を求めるには、トリプトファンからナイアシンに転換される分も含めなければいけない」ということを私は最近知りました。つまり、

ナイアシン当量(㎎NE)=1/60トリプトファン(㎎)+ナイアシン(㎎)

という式になるということですね。まだまだ知らないことが山ほどあるなぁ~と再認識させられました。

namiaさんありがとうございました。リクエストには近々お答えできると思います。

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by inufukuken | 2014-12-17 00:37 | 基礎栄養学(20) | Comments(1)

欠乏性脱水の覚え方

下記サイトに脱水について詳しい解説がありますので、これ以上の解説はいらないと思います。http://diet2005.exblog.jp/10727833/

が、脱水の問題を解く際に、どこをおさえて覚えるかが肝心です。

ここ8年の問題を振り返ると脱水の問題は以下のとおり。

第20回-88-1. 水分欠乏性脱水症では、細胞外液は低張になる。
第20回-88-5. 塩分欠乏性脱水症では、細胞外液は高張になる。
第21回-87-1. 塩欠乏性脱水症では水は細胞内から細胞外へと移行する。
第21回-87-4. 水欠乏性脱水症では水は細胞外から細胞内へと移行する。
第23回-33-1. ナトリウム欠乏性脱水では高張性脱水になる。
第25回-122-a. 低張性脱水では、血清ナトリウム値が高くなる。
第25回-87-3. 水分欠乏型脱水では、細胞内液量は変わらない。
第26回-88-4. 水分欠乏型脱水では、細胞内液量は増加する。
第27回-88-4. 高張性脱水では、細胞外液の浸透圧は低い。

以上から、脱水で起こる次の2つの変化だけ覚えれば良いと思います。
①細胞内外の浸透圧(ナトリウム濃度)が脱水によってどのように変化するか
②脱水によって細胞内外の浸透圧が変化することによって水がどちらへ移行するか

では、覚えてみましょう。

根本は、水分欠乏性なり、塩分欠乏性は「いま、細胞内で欠乏なのか細胞外で欠乏なのか」が分かれば難しくありません。
この場合、細胞外つまり血液中の水分が欠乏していれば「水分欠乏性脱水」、同じく血液中の塩分が欠乏していれば「塩分欠乏性脱水」という理解でいいと思います。(詳しくいうと細胞外液は組織間液も含まれますが単純に、血管内の血液が細胞外液とした方が解きやすいです)

これを覚えるだけで問題は解けます。つまり、

水分欠乏性脱水は血液中(細胞外)の水分が欠乏することにより、血液中の塩分濃度が高くなります。なぜなら水だけが減ったから。塩分量が同じで、水が少なくなれば塩分濃度は高く(高張に)なりますよね。後は細胞内の水が、浸透圧の差により細胞外へ引っ張られる。水が細胞内から細胞外へ移行する。ということです。

同じように塩分欠乏性脱水は、血液中(細胞外)の塩分が欠乏することにより、血液中の塩分濃度が低く(低張に)なります。なぜなら塩分だけが減ったから。水分量が同じで、塩分が少なくなれば塩分濃度は低くなりますね。後は血液中の水が、浸透圧の差により細胞内へ引っ張られる。水が細胞外から細胞内へ移行する。ということです。

高張・低張というのは浸透圧(濃度)が高いことを高張、低いことを低張というだけです。低張性脱水は、血液中の塩分濃度が低い(低張だ)から、高張性脱水は、血液中の塩分濃度が高い(高張だ)からそういうだけです。


細胞内外への水分の移動については、浮腫の所で詳しく解説したのでそちらをご覧ください。http://inufukuken.exblog.jp/19330230

つまり
水分欠乏性(型)脱水=高張性脱水=細胞外高張、細胞内低張、水は内から外へ移動する
塩分欠乏性(型)脱水=低張性脱水=細胞外低張、細胞内高張、水は外から内へ移動する

ということです。


第20回-88-1. 水分欠乏性脱水症では、細胞外液は低張になる。
     →解答×細胞外液は高張になる。
第20回-88-5. 塩分欠乏性脱水症では、細胞外液は高張になる。
     →解答×細胞外液は低張になる。
第21回-87-1. 塩欠乏性脱水症では水は細胞内から細胞外へと移行する。
     →解答×水は細胞外から細胞内へ移行する。
第21回-87-4. 水欠乏性脱水症では水は細胞外から細胞内へと移行する。
     →解答×水は細胞内から細胞外へ移行する。
第23回-33-1. ナトリウム欠乏性脱水では高張性脱水になる。
     →解答×低張性脱水になる。
第25回-122-a. 低張性脱水では、血清ナトリウム値が高くなる。
     →解答×血清ナトリウム値は低くなる。
第25回-87-3. 水分欠乏型脱水では、細胞内液量は変わらない。
     →×水が細胞内から細胞外へ移行するため細胞内液量は減る。
第26回-88-4. 水分欠乏型脱水では、細胞内液量は増加する。
     →解答×水が細胞内から細胞外へ移行するため細胞内液量は減る。
第27回-88-4. 高張性脱水では、細胞外液の浸透圧は低い。
     →解答×細胞外液の浸透圧は高い。


なんと、問題全部×でした。
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by inufukuken | 2014-07-18 00:25 | 基礎栄養学(20) | Comments(0)

三大栄養素の代謝に関わる水溶性ビタミンの覚え方

皆さまご無沙汰しておりました。

5月に合格発表がありましたが、結果はいかがでしたでしょうか。合格率40パーセント弱といわれる試験ですが、既卒の合格率はその半分以下と言われています。それだけ、仕事をしながら試験勉強を継続していくというのは難しいということなんでしょう。そんな頑張っている皆さんのお役に少しでもなるよう今年もブログをスタートさせたいと思います。

今回はその初日ということでちょっとだけやってみたいと思います。




三大栄養素には「糖」「脂質」「たんぱくしつ」がありますが、これらをエネルギーとして利用する際に使われる酵素の補酵素としてビタミンB群が利用されているのはご存知でしょうか?

そんなの知ってる!と思ったあなた。人間覚えたものは忘れる生き物です。それをいかに忘れないかが大事です。そこでこんな覚え方を考えてみました。


「糖」はビタミンB1(補酵素型:TPP=チアミンピロリン酸)


「脂質」はビタミンB2(補酵素型:FMN or FAD=フラビンモノヌクレオチド or フラビンアデニンジヌクレオチド)


「たんぱくしつ」はビタミンB6(補酵素型:ピリドキサールリン酸)


そうです。「糖」は1文字、「脂質」は2文字、「たんぱくしつ」は6文字ですね。

たんぱくしつは少し強引かもしれませんが、覚え方としてはありではないでしょうか。つまり、


   「糖」     は ビタミンB1
 
   「脂質」    は ビタミンB2
   
   「たんぱくしつ」は ビタミンB6



こんな感じで覚えておけば忘れないでずっと覚えておける気がします。
試験勉強は暗記しなければならないと思うと気が滅入ります。是非ゴロやおもしろい覚え方で、勉強が楽しいと思えるようになってください。そうすればいつの間にか試験に受かってると思います。

このブログをご覧いただいたみなさん、さあ一緒に勉強をスタートしましょう!目標は150点!?とはいいません。125点ぐらいで大丈夫ですよ(笑)






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by inufukuken | 2014-07-09 00:27 | 基礎栄養学(17) | Comments(0)

新生児代謝異常(新生児マススクリーニング)の覚え方

みなさんこんにちは。管理栄養士の試験があと一ヶ月を切りましたね 今の時期は、風邪を引かないことと夜型の人は、朝型体質に戻すことをお薦めします。試験は午前午後と4時間以上の長丁場ですので体調管理が一番です。

それでは頑張っていきましょう。 今回は新生児代謝異常にスポットを当ててみます。新生児マススクリーニングというのは、どこかで聞いたことがあると思います。管理栄養士国家試験のガイドラインでも「社会と健康」の母子保健の分野に入っています。実際この問題がどうやってでているか調べたところ、先天性代謝異常の疾患として「人体の構造と機能」や「応用栄養学」「臨床栄養学」と、その回によってまちまちです。 特に多いのは、フェニルアラニン尿症、ホモシスチン尿症、メープルシロップ尿症、ガラクトース尿症です。下記サイトはこれらの疾患について詳しく説明されていますので参考にするといいと思います。↓↓ http://www.pref.toyama.jp/branches/1279/bu_gan1.htm 


 簡単にまとめると、 新生児マススクリーニング検査は、先天的な病気を早期発見するために、新生児(生まれてから1~4週間の赤ちゃん)全員に対して、公費で行なわれる検査です。ふつう、生後4~7日に赤ちゃんの足のかかとから採血し検査が行なわれます。 検査の対象となるのは以下の6つ 

  ①ガラクトース血症 ガラクトース1-リン酸をUDPガラクトースに代謝する酵素の欠損により、血中にガラクトース1-リン酸が蓄積する。 治療にはガラクトース除去ミルクを用いる。    

②フェニルケトン尿症 フェニルアラニンからチロシンに代謝する酵素の以上で、血中にフェニルアラニンが蓄積し脳に障害を起こす。 治療には、フェニルアラニン除去ミルクを用いる。 

  ③メープルシロップ尿症(楓糖尿症) 分岐鎖アミノ酸を代謝する、分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素の機能が遺伝的に障害される先天性代謝異常で,血中及び尿中に分岐鎖アミノ酸が蓄積する。治療には分岐鎖アミノ酸除去ミルクを用いる。

  ④ホモシスチン尿症 ホモシステインからシスタチオニンに合成する酵素が生まれつきないため、血中ホモシステイン濃度が上昇し尿中に排泄される。メチオニンは、ホモシステインの代謝産物なので、治療はメチオニン除去ミルクを用いる。 

  ⑤先天性甲状腺機能低下症(クレチン症) 先天的に甲状腺ホルモンが出ない。そのため、甲状腺刺激ホルモンの濃度が上昇する。 治療は、甲状腺ホルモン剤を服用する。 

  ⑥先天性副腎皮質過形成 副腎で作られるホルモンが適切に作られないため、副腎不全をはじめとする症状を示す。 治療は、不足している糖質コルチコイドや硬質コルチコイドを服用する。 


 新生児マススクリーニングは血液検査で生後4~7日に採血し、診断されます。お子様をお持ちの方なら病院で検査を受けた記憶があるでしょう。試験問題には、血液検査を「尿検査である」と引っ掛けますので注意してください。生後4~7日もポイントです。 


①ガラクトース血症は、ガラクトース除去ミルクですので、覚えるのは難しくないでしょう。 


②フェニルケトン尿症は、呼んで字のごとく尿にフェニルケトンが出る病気です。尿中に出るということは血液中の濃度が高い証拠です。早期に対策をとらないと脳に重い障害が残ります。問題では、フェニルアラニン除去ミルクを用いるというのがセオリーです。ただ、フェニルアラニンは必須アミ酸ですので、成長に必要な分は摂取することは覚えておきましょう。ちなみに、問題で血中フェニルアラニン濃度を20mg/dlに維持するというのは間違いで、2~4mg/dlが正解だそうです。まず、ここまで覚えなくてもいいと思いますが念のため。あと、この病気は、フェニルアラニンをチロシンに変換する酵素の欠陥で起こることも合わせて覚えましょう。 


③メープルシロップ尿症はこちらのサイトのゴロが覚えやすいです。
とにかく、メープルシロップ尿症ときたら、分岐鎖アミノ酸です。こちらも必須アミノ酸ですから、完全除去ではありません。

 ④ホモシスチン尿症はホモシスチンを除去するのではなく、その前駆物質のメチオニンを除去するというのが、わかりにくいので問題に出しやすいです。

そこで、こんな語呂を考えました。 
  めっちゃホモ食うピスタチオ
メチオニン→→→ホモシステイン→×→シスタチオニン 

めっちゃホモの人がピスタチオを食べている絵を想像してみて下さい 


⑤クレチン病(症)は先天性甲状腺機能低下症とも呼ばれていて、治療には甲状腺ホルモンを投与します。反対に、甲状腺機能亢進症をバセドウ病と言いますので、バセドウ病の反対はクレチン症と覚えましょう。バセドウ病は歌手の絢香さんがなったことで有名ですよね。 
(クレチン症紹介サイトはこちら↓


 以下に、最近の問題を抜粋してみました。これまで紹介したもの以外もありますが、まずは多く出ているものだけ覚えるというのがいいと思います。それができたら、ウィルソン病や糖原病などを覚えましょう。 太字の数字は国家試験が第何回かとその出題番号です。 

  27回-96新生児期・乳児期の栄養ケアに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  (5) フェニルケトン尿症では、低フェニルアラニンミルクを用いる。

  26回-148 ホモシスチン尿症の栄養管理で、摂取制限が必要なアミノ酸である。正しいのはどれか。1つ選べ。
 ×(1) フェニルアラニン 
(2) メチオニン 
×(3) トレオニン 
×(4) ロイシン
 ×(5) トリプトファン

  24回-148 小児期疾患の治療に関する記述である。正しいのはどれか。 
(3) ホモシスチン尿症では、低メチオニンミルクを与える。

  23回-89 遺伝子と栄養に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
  c フェニルアラニン水酸化酵素が欠損している新生児には、精神発達の正常化を促すために、フェニルアラニン除去ミルクを用いる。 

  23回-132 先天性代謝異常に関する記述である。正しいのはどれか。
 ×(1) クレチン病では、抗甲状腺薬を用いる。 
×(2) フェニルケトン尿症では、乳幼児期の血中フェルアラニン濃度を20 mg/dLに維持する。 
(3) ウィルソン病では、銅のキレート薬を用いる。
 ×(4) メープルシロップ尿症では、分枝(分岐鎖)アミノ酸を補充する。 
×(5) 糖原病Ⅰ型(フォンギールケ病)では、低糖質食とする。 

 この問題は↓↓を参考にするとわかりやすいです。 http://diet2005.exblog.jp/d2013-10-15/ 

21回-149 先天性代謝異常症とその治療乳に関する組合せである。正しいのはどれか。
 ×(1)フェニールケトン尿症 ------------ 中鎖脂肪酸(MCT)ミルク 
×(2)メープルシロップ尿症 ------------ メチオニン除去ミルク 
×(3)糖原病Ⅰ型(フォン ギエルケ病) --- 低糖質高脂肪ミルク 
×(4)ホモシスチン尿症 -------------- 低分枝アミノ酸ミルク 
(5)ガラクトース血症 ------------- 乳糖除去ミルク 

 この問題は↓↓を参考にするとわかりやすいです。


  17回-10 先天性代謝異常症の栄養指導に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。 
×a 先天性代謝異常症の早期発見のため、尿を用いた新生児マス・スクリーニングが行われている。
  b フェニルケトン尿症の場合、フェニルアラニンは制限するが、発育に必要な最低量は確保する。 
c メープルシロップ尿症では、分枝アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、バリン)の摂取量を制限する。 
×d ガラクトース血症では、離乳期以降は乳糖も含む食品を与えてもよい。 


 問題解説については、ブログで「管理栄養士国家試験徹底解説」を作っていらっしゃる山口県立大学の長坂先生のサイトを参考にさせていただきました。というかリンクしただけですみません。 先天性代謝異常ときたら、

まず間違いなくフェニルケトン尿症やメープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症などが出題されますので除去ミルクについては必ずおさえるようにしたいですね。

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by inufukuken | 2014-03-02 06:28 | 基礎栄養学(17) | Comments(2)

窒素化合物とその前駆体の覚え方(その4)

ここまで来たら、たいがいの問題は解けるでしょう。

ただ、最近の問題を見るとここの出題範囲に、核酸の分野がだぶってきています。その例が「尿酸」です。

尿酸は確かにN(窒素)が入っているので窒素化合物なんですね。いままではアミノ酸関係の窒素化合物を紹介してきましたので、ここからはちょっと内容が変わります。


まず、尿酸はプリン塩基の最終代謝産物で、プリン塩基にはアデニンとグアニンがあります。下のホームページのプリン塩基の代謝の図がわかりやすいと思います。


テイジンの尿酸下げるプロジェクトのホームページhttps://243sageru.com/toranomaki/purine/2_1/index.html

アデニンはイノシン→ヒポキサンチン→キサンチンを経て尿酸になります。グアニンはキサンチンを経て尿酸になります。両者に言えるのはキサンチン→尿酸の部分ですね。

女子栄養大のデータブックに分かりやすい表がありましたので紹介します。


e0223539_122415100.png



これからもわかるように、尿酸ときたらキサンチンもしくはプリン塩基(アデニン・グアニン)が前駆体となります。面倒なので、アデニン側のイノシン、ヒポキサンチンも入れたゴロを考えました。


プリン塩基(アデニン・グアニン)→イノシン一リン酸(IMP)→ヒポキサンチン→キサンチン→尿酸

プリンの味の元(イノシン酸)は、ひき肉。


プリン――――プリン塩基



味の元――――あA、じG、味の素はうまみ=イノシン酸



ひ――――――ヒポキサンチン

き――――――キサンチン

に――――――尿酸

く 



プリンの味の元がちょっと衝撃的な「ひき肉」だったら?と考えると絶対忘れないでしょう!

プリン塩基(プリン体)は、通風の人はとっちゃダメというのを聞いたことがあると思います。ビールにもプリン体カットというのがありますね。プリン塩基ときたら尿酸というイメージができるといいと思います。


上の図は、とーってもよく出題されますので、ノートに書いておくとこれからとてもお世話になると思います。特に核酸の分野を勉強していると必ず出てきますよ。


次回は、先天性代謝異常をやってみたいと思います。
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by inufukuken | 2014-02-22 12:41 | 基礎栄養学(17) | Comments(0)

窒素化合物とその前駆体の覚え方(その3)

尿素回路については下記の、山口県立大学の長坂先生のサイトで詳しく説明しています。http://diet2005.exblog.jp/2036980/

アミノ酸が代謝されるとき、アミノ基(-NH2)から、有害なアンモニア(NH3)が発生し、これを無毒の尿素へ変換するのが尿素回路の役割です。生成した尿素はおもに尿中に排泄されます。

今回「その3」として紹介するのはこの尿素回路です。
国家試験 第25回-29番に
「窒素化合物とその前駆体のアミノ酸の組み合わせ」 

尿素 ―――― アルギニン 


という出題がありました。下図のように、アルギニンは「尿素」という窒素化合物の前駆体となっていますね。このように、図を描いて覚えることが一番の近道のような気がします。

e0223539_12345653.png
この覚え方は、SGSの安部先生が教えてくれた覚え方です。
イメージしてみましょう。
高校時代に「トイレから眺めた外の景色にアカシアの木があったかな~、おったかな~」という記憶はありませんか?このトイレというキーワードが「尿素回路」を思い出させるポイントです。


上図の①~⑥を一気に覚えるゴロです。

アカシア、ある おる。

ア カ シ ア アル オル

①ア  アンモニア
②カ  カルバモイルリン酸
③シ  シトルリン
④ア  アスパラギン酸
⑤アル アルギニン
⑥オル オルニチン

尿素がどこにくるかですが、こう質問してみましょう。矢印を道路か線路に見立てて、

「尿素はどこで降りた?オルニチンの前でオル(降り)たよ!」


このように、尿素も前駆体となるアミノ酸をたくさんもっているので出題しやすいと思われます。
尿素回路、覚えておいて損はないですよ!

次回も窒素化合物の尿酸を取り上げてみたいと思います。
これまた、核酸の合成と分解でよく出題される分野でもありますね。次も是非期待してください。


今回の参考文献:羊土社「管理栄養士国家試験合格のコツ」長坂祐二著
          :羊土社「栄養科学イラストレイテッド生化学」薗田勝著





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by inufukuken | 2014-02-21 00:01 | 基礎栄養学(17) | Comments(4)

窒素化合物とその前駆体の覚え方(その2)

最近、自分がカタカナに弱いなぁ~と思います。
みなさんは知ってますか「シュミレーション」じゃなく「シミュレーション」。「エキシビジョン」じゃなく「エキシビション」なんだそうです。私は、ずーっとシュミレーションにエキシビジョンだと思って生きてきました。まぁ、覚えておいて損はないでしょうけど、カタカナ英語はこうゆうのよくありますね。



そんなことはさておき、今回のアミノ酸はトリプトファンです。

トリプトファンは必須アミノ酸であり、体内ではセロトニン、メラトニンを合成する原料となります。さらに補酵素であるNADやNADPも合成します。栄養士養成校の学生さんであれば、食品成分表でトリプトファン60mgでナイアシン1mgを生合成するというのを必ず勉強しますね。ナイアシンは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で別名ビタミンB3とも呼ばれる水溶性のビタミンB群の1つです。

つまりトリプトファンは、セロトニン、メラトニン、ナイアシン、NAD、NADPの前駆体となります。NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)はカタカナで読むことはあまりなく「エヌ・エー・ディー」とかってよく読みますよね。でも頭のNはニコチンアミドのことなので、ニコチン酸つまりナイアシンが関係しているということがわかります。

後は、セロトニンとメラトニンをどうトリプトファンと結びつけるかですが、どちらも末尾にトニンが付くのでこんなのを考えました。

トリプトファンをトニ(ン)プトファン と覚える。

これで、セロトニン、メラトニンは覚えられます。大丈夫です!
ナイアシンが、ビタミンB3なので、その「3」から「トリプル」を思い出して、

トリプ ル トファン 

と覚えておくのもいいでしょう。



ちなみに、セロトニンは太陽光を浴びることで脳内でトリプトファンから合成されます。日に当たらないとうつ状態になるというのは、セロトニン(脳内伝達物質)による作用が減少することでなると言われています。反対に、メラトニンは夜寝ている時にセロトニンから合成されます。睡眠ホルモンとも呼ばれ、メラトニンが多く合成される子供は睡眠が深いと言われています。セロトニンの合成が少ないとおのずとメラトニンの合成も少なくなり、眠りも浅くなるそうです。

朝はセロトニン、夜はメラトニンが合成されるのを覚える方法をどこかで聞いたのを紹介します。

夜はメラメラ

色んな意味がありそうですが…。まぁ、こんな感じで覚えられますよね!


次回は、オルニチン回路(尿素回路)のゴロを紹介します。ここは分野としてもまとめられているぐらい大事なところなので、窒素化合物とその前駆体としてだけでなく、尿素回路としての勉強も必要となるところですので是非頑張って覚えましょう!

今回の参考文献:羊土社「管理栄養士国家試験合格のコツ」長坂祐二著
          :羊土社「栄養科学イラストレイテッド生化学」薗田勝著


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by inufukuken | 2014-02-20 02:18 | 基礎栄養学(17) | Comments(0)

窒素化合物とその前駆体の覚え方(その1)

窒素化合物とその前駆体は、国家試験によく出題されますね。
そこで、代表的なアミノ酸体内変化を下に載せてみました。

e0223539_12123248.jpg


窒素化合物といってもたくさんあり、いきなり全部を覚えるのは難しいでしょうから、まず必須アミノ酸から覚えてみましょう。

必須アミノ酸は、体内では合成できませんから、必ず体内変化の左端もしくは最初に来ているはずです。図を思い出すときにそのことを思い出しましょう。



まず、必須アミノ酸でも特に覚えておきたいのは、フェニルアラニンです。試験でもよく出題されています。フェニルアラニンはチロシン、ドーパ、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンと、体内変化が他のアミノ酸より多いです。さらに、途中のチロシンは、チロキシン(サイロキシン)やユビキノン、さらにはドーパからメラニンと多様な変化が見られます。だから出題もしやすいのかもしれません。

例えば、「次の窒素化合物とその前駆体について正しいものはどれか?」という問題であれば、フェニルアラニンを前駆体に持つ窒素化合物は、上の図から8通りは問題を作れます。

(窒素化合物)   ―  (前駆体)

アドレナリン    ―  フェニルアラニン
ノルアドレナリン  ―  フェニルアラニン
ドーパミン     ―  フェニルアラニン
ドーパ       ―  フェニルアラニン
チロシン      ―  フェニルアラニン
メラニン      ―  フェニルアラニン
ユビキノン     ―  フェニルアラニン
チロキシン     ―  フェニルアラニン

このように、何通りも問題を作れるアミノ酸は頻出問題です。ただ、前駆体の部分が、フェニルアラニンだけではなく、時には「ドーパ」や「ドーパミン」「チロシン」などになる可能性もあるので、組み合わせは何倍にもなります。


とりあえず、フェニルアラニンのアミノ酸体内変化をどう覚えるかゴロで考えてみました。


イメージは、ちょっと指フェチなメラニーだけど、どー 乗る? です。


チロット ユビ フェ チ メラニー ドー ノル?


チロ … チロキシン(サイロキシン)甲状腺ホルモン

ット

ユビ … ユビキノン(電子伝達系)
 
フェ … フェニルアラニン

チ  … チロシン

メラニー … メラニン(色素)

ドー  …  ドーパ、ドーパミン(伝達物質)

ノル  …  ノルアドレナリン、アドレナリン(副腎髄質ホルモン)




このゴロは、ある程度個々の単語がわかってないと覚えられないかもしれません。

並べ方も順番通りではないですが、これを1つのグループとして覚える分には問題ないと思いますし、書いて見ているうちに順番は覚えると思いますよ。

次回は、トリプトファンの体内変化を紹介します。

今回の参考文献:羊土社「管理栄養士国家試験合格のコツ」長坂祐二著
          :羊土社「栄養科学イラストレイテッド生化学」薗田勝著
          :東京アカデミー参考書partⅠ

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by inufukuken | 2014-02-19 12:34 | 基礎栄養学(20) | Comments(0)

リポたんぱく質の代謝の覚え方(第27回-84)

リポたんぱく質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)キロミクロンは、コレステロールを含まない。
(2)VLDLは、主に小腸で合成される。
(3)LDLは、VLDLから生成される。
(4)LDLは、VLDLよりトリアシルグリセロール含有率が高い。
(5)HDLは、肝臓で合成されたコレステロールを末梢組織へ運搬する。



問題的にはさほど難しくないと思います。こうゆう問題を確実にものに出来れば合格にまた一歩近づけるでしょう。

(1)はコレステロールも含むので×
(2)は小腸で合成されるのは主にキロミクロン。VLDLは肝臓で合成するので×。
(3)○
(4)トリアシルグリセロールの含有率が高いのはVLDLなので×。
(5)肝臓で合成されたコレステロールを末梢組織に運搬するのがLDLなので×。




リポたんぱく質とは、簡単に言うと「中性脂肪やコレステロールを運ぶ運搬船」です。その運搬船の中身の主な積荷が何なのかで、名前が変わると覚えましょう。ただし、積んであるコレステロールや中性脂肪は、すべてが無くなる事はなく、必ず微量ですがどちらも含んでいます。含有率を示した表などを参考にするとよいでしょう。

では、代謝されていく順番で、名称ごとの役割を紹介します。

①(キロミクロン)
食事で摂取した中性脂肪(以降TGと略す)は一度分解されたあと、最終的に小腸で吸収されてリポたんぱく質という運搬船に乗り、血中で全身をめぐる。途中毛細血管に存在するリポたんぱく質リパーゼ(以降LPLと略す)により各組織に少しずつTGを降ろして行く。

②(キロミクロンレムナント)
食事で摂取したTGを降ろし終わると肝臓へいったん帰港する。TGがほとんど無い状態。

③(VLDL)
肝臓へ戻ると、今度は肝臓で合成したTGを積み再度出港。血中で全身をめぐる。途中、毛細血管に存在するLPLにより各組織に少しずつTGを下ろして行く。

④(IDL)
肝臓で合成したTGを降ろし終わると肝臓へまた帰港する。TGがほとんど無い状態。

⑤(LDL)
肝臓へ戻ると、今度は肝臓で合成したコレステロールを船に積んで再々度出港、血中で全身をめぐり、LDL受容体がある各組織にコレステロールを届ける。

⑥(HDL)
コレステロールを降ろした船は、血中で余っているコレステロールを積んで、肝臓へ持ち帰る。


この手の問題で最低覚えなければならないのは②と④を抜かした、
①キロミクロン⇒③VLDL⇒⑤LDL⇒⑥HDL
の4つとその順番です。

②のキロミクロンレムナントや、④のIDLは上の4つが変化していく途中の「状態」をあらわすものなので、これといって出題されるような大きな役割がありません。ただ言葉はたまに出て来るので参考までに書きました。ちなみに、「レムナントとは死骸である」という覚え方が一番しっくりきます。キロミクロンレムナントは、キロミクロンから、外因性のTGがほとんど抜け出た状態のまさに「死骸」です。


要するに、リポたんぱく質はこの一連の流れ(代謝の流れ)があっての①~⑥の名称であって、名前を覚えてから役割を覚えるのではなく、リポたんぱく質がどういう役割を持っているかを順序を区切って覚えてから名称を覚えると忘れにくいでしょう。


最後に順序を覚えるゴロを紹介します。
元気が出ない時は、リポD飲んで元気を出しましょう!という訳で

リポD=リポたんぱく質で、その後にリポたんぱくが代謝されていく順番でつなげてみました。



リポD飲んで、気分はLOWからHIGHへ。



キ(キロミクロン)
ブ(VLDL)


Low (LDL)


High(HDL)



で4つが順番に並んでますから、間違わないでしょう。

ポイントはVLDLからLDLに変化する所で、よく順序を逆にして出題されます。


私が勉強して、一番覚えやすかったのは「クエスチョンバンク」のリポたんぱく質の代謝経路が書かれたイラストです。まさに、運搬船のような表記の仕方で忘れにくいと思います。

他に参考になったサイトは「役に立つ薬の情報~専門薬学」というサイトです。

リポたんぱく質は、外因性と内因性のTGとコレステロールを運ぶ「運搬船」だという理解ができれば、リポたんぱく質は運搬船の積荷が変わることで船の名前が変わっているだけで、船(入れ物)自体は変わらないんだと
いうことがわかると思います。

難しいと思うかもしれませんが、やっていることは意外と単純で覚えやすく、脂質異常症を勉強する上では欠かせない知識となります。是非マスターしましょう!!
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by inufukuken | 2013-04-11 23:17 | 基礎栄養学(17) | Comments(0)