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ゴロで覚える管理栄養士国家試験

アミノ基転移の覚え方

今回は、アミノ基転移について取り上げます。というのも、試験勉強中の方から「アミノ基転移を紹介して欲しい」とメールを頂いたのがきっかけです。是非皆さんも「このゴロが欲しい」というのがあれば、メールしてください。アドレスは、カテゴリの「はじめに」という項目に載せてあります。



そもそもアミノ基転移とはアミノ酸からアミノ基を外して、他のケト酸にくっつき、また別のアミノ酸に変身することですよね。なぜそんなことをしなくてはいけないかと言うと、アミノ基をアンモニアに変換してさらに尿素回路(オルニチン回路)で尿素へ変換出来るアミノ酸は、グルタミン酸(一部のアスパラギン酸も)だけだからです。グルタミン酸がもつアミノ基は、肝臓の尿素回路にアンモニアNH3(正確にはグルタミン)として運ばれ、尿素となって体外へ排泄されます。


アミノ基転移を覚えるにはまずこの仕組みを覚えましょう。その上で、下の文と図を見ると理解できるかもしれません。

イメージするのは「台風が発生した翌日に嵐が来る」感じです。よく、天気予報で「南太平洋で発生した台風が…」というのを耳にしませんか?大体その翌日に日本列島に台風が接近しますよね。なので、イメージしにくいかもしれませんが、「ヒルオキタケド。アラシアスクル」と何回も言って、口癖にしてしまいましょう!

アミノ基転移の覚え方_e0223539_17180106.png


これを覚えれば、○○がアミノ基をはずと○○になるというのがすぐに分かります。

ここからは、できればエネルギー図と尿素回路が一緒に書かれてある図を見ながら読むとより分りやすいです。ケト酸は、エネルギー代謝のクエン酸回路の中に出てきます。このケト酸にアミノ基をプラスしたのがアミノ酸です。

ピルビン酸にアミノ基を転移させるとアラニン。アラニンからアミノ基を外す(脱アミノ)とピルビン酸、のように上段3つのケト酸はまっすぐ下のアミノ酸に変換されてますね。同じく下段のアミノ酸からアミノ基を外すと上段にケト酸に変換します。この変換は上にも下にも変換できので可逆反応と言われてます。ちなみに、この変換にはビタミンB6の補酵素型(ピリドキサールリン酸)が必要だと言うのも大事です。



では、実際に試験に出た問題を見てみましょう。

①アミノ酸はアミノ基転移によりα-ケト酸となり, さらに代謝される.
②アミノ基転移反応は, ビタミンB12の補酵素型を必要とする.
③アミノ基転移反応により, グルタミン酸はα-ケトグルタル酸となる.
④アミノ基転移反応により, アスパラギン酸はピルビン酸となる.
⑤アミノ基転移反応により, アラニンはオキサロ酢酸となる.


①正 アミノ酸はアミノ基転移によりα-ケト酸となり, さらに代謝される.
②誤 アミノ基転移反応は, ビタミンB6の補酵素型であるピリドキサールリン酸を必要とする.
③正 アミノ基転移反応により, グルタミン酸はα-ケトグルタル酸となる.
④誤 アミノ基転移反応により, アスパラギン酸はオキサロ酢酸となる.
⑤誤 アミノ基転移反応により, アラニンはピルビン酸となる.



つまり「アミノ基転移によって、○○から○○へ変化する」というのがセオリー問題のようです。
まぁ、こんな感じで問題が出てくれれば言うことはないのですが…。

いかにして120点を取るか

まぁ単純に「全体の6割と取る」でもいいです。

ですが、人にはそれぞれ得意分野不得意分野がありますよね。


私が思うに、管理栄養士国家試験は栄養学・医学分野が苦手だとまず受からないでしょう。
なんせ人体の構造と機能30点、基礎栄養学14点、応用栄養学16点、臨床栄養学30点と合計90点の配点があるからです。

逆に、ここで7割程度(90点中63点)取れれば残りの分野が5割ちょっと、正確には5割2分(110点中57点)でも受かるんです。


社会と健康や、食品学、公衆栄養学、栄養教育、給食管理は暗記ものが多い上に出題範囲が広いので勉強してもなかなか実にならない分野でもあります。しかし、実際に試験を受けてみるとなぜか黙ってても5割くらいは取れる分野でもあります。
「そうなんだよね」と思った方いませんか?

でも、いくら得意だとしても満点を取るのはかなり難しい分野ではないでしょうか。逆に、範囲がそれほど広くない基礎栄養学や応用栄養学は満点を取ることも夢ではありません。


なので、基礎栄養学(応用栄養学)⇒人体の構造と機能⇒臨床栄養学と関連付けて勉強してみましょう。
この分野は勉強していくと関係性が出てきて、記憶を定着させやすいです。

しかも、問題を見てみると同じような内容でちょっと文章を変えただけの問題がよく出ます。なので、再度同じような問題が出る確率は非常に高い。
「やった分だけ実になる」とでも言いましょうか、とにかく栄養学・医学系の分野は自分の勉強時間の半分を費やしてもいいぐらいだと私は思っています。基礎栄養学、応用栄養学、人体の構造と機能、臨床栄養学はそれくらい大事な試験ののカナメなんです!


最後にもうひとつ、苦手教科は極力作らないこと。苦手であっても5割は取れるような勉強をして下さい。「苦手教科があっても得意科目で補えばいいや」と思っているそこのあなた!

甘~い!!
試験はそんなに甘くないですよ!得意科目であっても予定通り点数が取れなければ、やはり苦手教科を作ったせいで試験には受からなくなってしまいます。そんなの嫌ですよね。


だから、まんべんなく勉強しなくてはいけないんです。でも、勉強の重点を基礎、応用、人体、臨床に置いて勉強していけばいつのまにか模試で安定した点数がとれるようになってきます。

今回のまとめ、

①基礎、応用、人体、臨床の90点で7割を目指せ!
②苦手教科を作るな!苦手でも5割は取れるように努力せよ!
③得意科目で苦手科目を補おうとするのは甘い!


とにかく、安定して①の分野で7割を取れるようになってください。そうすればおのずと全体の点数がアップしていくと思います。頑張れ~

6割で合格の落とし穴

問題を解いた人ならわかると思いますが、午後の最後10問は応用力問題で1問1分30秒で解くのはまず無理でしょう。というか、何分あっても解けないような難解な問題がちょいちょい出てきます。


そして、この10問のために時間を残しておきたいと普通の人なら思うでしょう。
しかーし、応用力問題の10問も1問1点なんです。応用力問題の1点と、他分野の1点の価値は「選挙の一票の格差」とまではいいませんが、同じ1点なのに解くための労力にすごい格差があります。こんな難しい問題のために他の問題よりも時間を掛けるのは私的には「ナンセンス」だと思います。応用力問題は「解ければラッキー」ぐらいで考えないと、10問中0点だった時に非常にダメージが大きいです。

要するに、応用力問題を除く190問で120点(正当率で63.2%以上)を取れないと「絶対に受かる」というのは難しいでしょう。

なので、世間一般で言われている「6割で合格」は鵜呑みにしないで下さい。確かに、結果的に120点を取れれば合格なんですが最後の10問はそれまでの190問とは比べ物にならないくらい難しいです。

それは、実際に「難しかった問題ベスト10」をアンケートにした特集でベスト10に入っているのはほとんどが応用問題だった事実が物語っています。(メディックメディアから発行されているインフォーマというフリーペーパーに載ってます。)


今日の試験対策のキモは

①応用問題は「解ければラッキー」
②190問で6割を目指せ!

以上です。

1問1分30秒の落とし穴

国家試験の問題数は午前105問、午後95問の計200問です。時間は午前2時間40分(160分)、午後2時間25分(145分)です。1問に当てられる時間はおおよそ「1分30秒」です。

さらに、1問は5つの問題からなりますので、1つの文章をおよそ18秒で○×を判断しなくてはいけません。

私なんかは、模試などをやり始めた頃はとてもじゃないけど時間内に終わりませんでした。どうしてもわからない問題に時間を掛けてしまって、時間内に最後まで終わらないことが多かったです。


これを解決するのは「慣れ」しかありません。とにかく何回も問題をこなして時間配分をつかみましょう。1度に解く問題は10問でも良いので、1問1分30秒の感覚を体に覚えさせてください。時間があれば1回で20~30問くらい解くのががお勧めです。30~45分で解けて、その後答え合わせをしても1時間くらいで終わるので集中力が持ちます。(私の場合ですが…)


ストップウォッチ機能で計測しながらやるのもお勧めですよ。慣れてくると
ああ、この問題ははあきらめないと間に合わないな」という感覚が身についてきます。


でもこれには2つの大きな落とし穴があります。

それは、
①見直す時間が含まれていない。
②午後の応用力問題10問も1問1分30秒で解かなければいけない。



ということです。見直しは大事ですよ。自分の出した解答を訂正することは少ないですが、マークシートの付け間違いや2つマークしなければいけない所を1つしかマークしていなかったとか。そんなケアレスミスで1点を取りこぼしたくないですよね。なので、見直しはすごく大事です。


それと、午後の応用力問題です。これは1問1分30秒で解くのはかなり困難でしょう。見て分かるとおり文字数も多いし、計算しなくちゃいけなかったりと難問が目白押しです。(応用力問題については後日ポイントを紹介します。)


このように、「1問1分30秒で解くことは基本」なんですが、そればかりに集中していると思わぬ落とし穴が待っていることをお知らせしたかったのです。これこそ国家試験のキモではないでしょうか?

クロム(Cr)欠乏症の覚え方

クロムの欠乏症の代表は耐糖能異常(たいとうのういじょう)なんです。

クロム(Cr)ってクロムメッキのクロムなんですね。
よくオモチャのお金(100円玉や500円玉)とかが、ピッカピカに光ってるのとか見たことありませんか?
それって、プラスチックや鉄にクロムをメッキしているんです。


そこで、こんなゴロを思いつきました。


クロムメッキしたおもちゃのお金をDyDo(ダイドー)のジュース販売機に入れたら異常を起こした。

クロムメッキのお金、ダイドー販売機の異常

クロム、ダイドーの異常

クロム、だいどーのいじょう

クロム、だいとーのーいじょう

クロム、たいとうのういじょう


クロム、耐糖能異常

今回はやや強引でしたが、こういうのはイメージが大事です。おもちゃのお金を販売機に入れて壊した姿を想像して下さい。忘れませんよ!