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ゴロで覚える管理栄養士国家試験

年齢調整死亡率(直接法)の求め方(第27回-5)その2

年齢調整死亡率(直接法)の求め方(第27回-5)において質問がありましたので、お答えします。



Q:年齢階級別の死亡率でてこずっているのですが、400/200000 のなぜ200000になるのかがわかりません。400/人口 ×1000 で 人口は1000になりませんか?教えてください。


A:まず、A地域の人口ですが、表の合計からもわかるように1,000千人ですね。これは1,000人のことではありません。単位は△△千人ですから、1,000,000人(100万人)であることを理解してください。

例えば100万円というのは1,000,000円とも書けるし、1,000千円とも同じ意味です。これを人に置き換えただけです。100万人とは1,000,000人とも書けますが、1,000千人とも書き換えることができます。
100万人=1,000,000人=1,000千人はすべて同じ意味です。

以上がわかれば、次の死亡率を求める400÷200000という式が理解できると思います。
この年齢層の人口が200千人つまり200,000人だからです。200千人というのは20万人とも書けるし200,000人とも書けます。
このことからもわかるように、400÷200,000=0.002×100=0.2%となるはずです。

コメント欄に質問をいただいた場合はコメント欄に解答させていますが、読んで下さっている方にも同じ疑問があると困るので投稿させて頂きました。参考になったでしょうか?


以下に、この回の問題と解説を載せておきます。

A地域における年齢階級別人口と1年間の死亡数、並びに基準集団の年齢階級別人口を表に示した。直接法によるA地域の年齢調整死亡率(人口10万対)である。正しいのはどれか。1つ選べ。
年齢調整死亡率(直接法)の求め方(第27回-5)その2_e0223539_21523227.png


(1)220
(2)250
(3)1000
(4)2200
(5)2500年齢調整死亡率とは、
「観察集団(ここではA地域)の年齢階級別死亡率が基準集団で起きた場合の死亡率」であり、年齢構成を基準集団のものに揃えることによって比較する集団間の年齢構成の違いの影響が制御されている指標です。

≪求め方≫
①対象とする地域(ここではA地域)で年齢階級別の死亡率を計算し、
②「基準とする人口」 の年齢階級別人口に、①で得られた各階級の死亡率を乗じ、
③②を全年齢階級で足し合わせて、
④基準とする人口の合計で割った値。


①まず年齢階級別にA地域の死亡率を求めましょう。
  0~39歳  400/200,000=0.2%
  40~65歳 600/300,000=0.2%
  65歳以上 1,500/500,000=0.3%

②次にこの死亡率を基準集団の年齢別人口にかけると基準集団の死亡数がでます。
  0~39歳  40,000,000×0.2%=80,000人
  40~65歳 40,000,000×0.2%=80,000人
  65歳以上  20,000,000×0.3%=60,000人
 
③全階級の合計が220,000人となります。

これで基準集団の死亡数が出ました。ただ、これは基準集団の合計が1億人に対しての死亡数ですので、問題文にあるように10万人に対しての死亡数に直さなければなりません。

④つまり1億人で22万人 は
  1000万人で2万2000人
  100万人で2,200人
  10万人で220人
  計算式にすると、220,000÷1,000=220人

となります。

ここまでで引っ掛かるのは、表に出て来るカッコ書きの単位の人数ではないでしょうか。

(千人)であれば、そこを示す欄の数値の右に0を3つ足せと言う意味です。(10万人)なら0を5つです。

1の横に0を何個足せばカッコの数字になるか考えると簡単ですよ。

この問題では、この単位を間違うと答えにたどり着きませんので気をつけて解いてみましょう。
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